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「ん…」
気づくと外は明るく、チュンチュンと小鳥のさえずる声が聞こえた。
時計を見ればいつもの起床時間より一時間は早い。
「今日はいつもより早く目が覚めたな…」
そう呟きながら体を起こそうとする。
するとそこに。
ダダダダダ
「あにぃー!」
「ごっほぉ!」
いつものように妹の梓からのモーニングコールが。
ちなみに我が家の妹のモーニングコールは生半可なものじゃない。
プロレス技から始まり、柔道、空手、少林寺、中国拳法といった様々な武術、鉄パイプや木刀といった鈍器、さらに改造エアガンなどと言った飛び道具まで使ってくる。
正直なところ、俺はそこまで寝相が悪いわけでもないのだが
アニメか何かの影響でこういったおこしかたを始めたらしい。
そして様々なアレンジを加えた結果、様々な武器までも使うようになってしまった。
今日は広辞苑を俺の鳩尾へ全力投球。
昨日夜遅くに本屋にいって広辞苑を買ってきていたのはこのためか。
なんというお小遣いの使い方だ。
「痛ってぇ…起きてるよ…」
「あにぃ?起きてたんだ!うわぁー!ごめん!痛くなかった!?すっかり寝てるもんだと思ってた!」
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