1章

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家に帰った僕はまずパソコンを立ち上げ叶絵をインターネットで調べた。 僕らが別れたのは叶絵が本格的にブレイクしたちょっと後位で僕の知っている叶絵は殆ど売れない歌手時代の時だった。別れた後嫉妬心が湧かないように叶絵のニュースや音楽が耳に入らないようにテレビも見ないしラジオも聴かない生活になり芸能ニュースには全く疎い人間になった。 webの最初に載っている公式サイトをまず最初に見て見たが、ファンクラブに入っていない僕は叶絵の作品一覧位しか見るものがなく、すぐに公式サイトからでて、ファンが非公式でやっている中で一番人気がありそうな夢叶絵ようというサイトに替えた。 夢叶絵ようの作品考察とファンの交流場である作品考察会を長い時間かけて読みあげた。 ファン達の作品考察の中ではほとんど見解が固まっているものが一つあった。 それは全作品のB面に入る歌詞に登場するまたは叶絵が想う人であるように書かれた人物は同一人物であり実際にいるというのだ。 このファンの見解にまさかと驚き考察理由を読むと確かにもっともらしいことが書いてあり納得できた。 ファンの考察によるある男は叶絵のテレビや雑誌、ファンクラブでの発言と作品を丁寧に読み上げてたどり着いたものであったが、なにより僕にはそんなマニアックな情報などなくてもB面の歌詞を全部見ればすぐに同一人物であることを理解できた。 何故ならこのファンの間で呼ばれているBメンとは僕であったのだ。 つまり、香苗は僕との思い出をB面の歌詞にしていたのだ 。
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