1988人が本棚に入れています
本棚に追加
/1047ページ
「うわっ、嫌だなそれ。絶対めんどくさいじゃん」
「まぁそうですね。しかし、今まで挙げたものはみな一人である事に寂しさを感じていることが多いです。なので福光氏から話しかけ、どれ程おしゃべりでも無口でも我が儘でも福光氏が心を広く持つ必要があります」
ここまで聞くと、ちょうどチャイムがなり先生と滑り込みでセーフを狙う生徒たちが入って来た。
俺は奥野に礼を言って、自分の席に着く。
「どうだった?結構為になったか?」
「空想ばっかりだったけど、最後のは参考になったかも。ほら前向いてろ 、先生が見てるぞ」
深田をあしらい、窓の外に目を向ける。
心を広くね。
やっぱ兄になる俺がコミュニケーションをとっていかないといけないのかな。
とか一人で悟った気になっていたら、HR終わってすぐに『奥野+深田の妹講座』は再開し、金曜日までたっぷりと語られた。
もう期末近いんだけど。
試験勉強させろよ おい。
最初のコメントを投稿しよう!