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「私は人間の時矢 真夜。真夜でいいよ」
それにしても、この二人どこかで見たような……あ!
記憶のピースが目の前の二人と繋がる。
「私と同じ針風高の人だよね?」
「そういえば何処かで見た気がするな」
私の記憶は間違いではなかったらしい。藤本くんも迦楼羅くんももっと怖い人かと思ってた。
噂によると藤本くんは針風高の人間では最強。お前のような人間がいるかとまで言われるほどだ。
迦楼羅くんも強い力を持ったガルーダという珍しい種族。ガルーダを名乗るのはこの町には迦楼羅くんしか居ないだろう。ある時、絡んできた鬼の不良グループを二人だけで壊滅させたとの噂を聞いたことがある。鬼はかなり強い種族なのに。
「歩けるか?」
「大丈……ッ!」
ちょっと厳しいかもしれない……
「仕方ない、か」
そう言った迦楼羅くんの背中から灰色の翼が生える。
「ちょっと手を貸して」
不思議に思いながらも手を差し出すと迦楼羅くんはそれを握った。すると羽のように体が軽くなった。
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