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「よし、一件落着」
「……落……着?」
やりたい放題暴れたあと、仮面の二人組は立ち去ろうした。解決の仕方に疑問は残るが恩人であることには変わるまい。
「待って!」
二人の足が止まる。
「さっきはありがとう。名前だけでも教えてくれないかな?」
「いや、正体をあまり知られたくないからこれつけているんだが」
と顔の両サイドの脚を揺らしながら蟹が言った。そうだとしても、もう少しまともなものはなかったのか。
「でも!」
「知ることに意味はないどうせ……忘れてしまうから」
どういう意味なんだろうか?
いやでも、この違和感は……!
「ねえ……適当なこと言って誤魔化そうとしてないよね?」
「ギクリ」
ギクリって言った! リアルで言う人初めて見たよ!
「とにかく! 俺達はここで失礼させてもらうぜ!」
蟹が強引に纏めに行った。そんなに嫌なのか。
「そう……痛ッ!」
仕方なく諦めようとしたら足に痛みが走った。気がつかなかったが逃げる際、足を捻っていたみたいだ。
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