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「そろそろ帰ろうか」
「そうですね」
二人、手を繋いでデパートを出る、空はオレンジ色に染まっていた。
「では、背中にお乗りください」
「いや、このスカートで空は飛びたくないな……」
下から見たら丸見えだ。それはもはや、罰ゲームの域に達している。
「それなら、こうしましょう」
ひょいっと、私の身体が浮く。
本日二回目の、お姫様抱っこであった。
「どうですか?」
「うむ、苦しゅうない」
地面が遠くなっていく、夕日が少し眩しかった。
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