メイドが二人

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「なんだ光秀、もう食べてるのか」 「お腹が空いてたもんでな」 入ってきたのは、私の数少ない友人の一人。彼女は中学生の頃から私のことを光秀と呼んでいるが、私の名前は光秀とは程遠い、要するにあだ名だ。 それでもなぜ、光秀なのかはわからない。仕返しに、私は彼女のことを信長と呼ぶようにしてる。 「実は弁当忘れちゃってさ、パンだけなんだよ」 「へぇ」 「塩送ってくれよ、光秀」 「塩を送ったのは謙信だ」 光秀は信長を冥土に送ったんだろう、そう習った。
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