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彼と一緒に村長の家に入ろうとしたところで重大な問題に気がついた。
「どうしよう……私、鬼退治してないよ!」
「唯一倒したはずの中鬼も生きてたしな」
「うぅー、私の唯一の活躍ポイントが……」
「まぁ、良いじゃないか。鬼は俺が説得した。もう悪さはしないよ」
「もう村へこないという約束があるんですよね?ソレを鬼が守るんですか?」
「約束というより、契約かな。あの鬼は俺の式神になった。使い魔と言った方が正しいかな。配下でも手下でもいいが、そんな感じでアイツが約束を破る事はない」
「ソレは、あなたの言うことが『本当』ならの話、ですね」
私は精一杯の疑いを込めて、彼の瞳をじっと見つめた。
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