ヤツは敵

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コイツとは 久津葉 徹とは ただ、ただ単にクラスの席が隣だっただけだ… 高校入学でワクワク期待に胸を膨らませていたのは2ヶ月前の事 隣の席のコイツは、人当たりが良くて、カッコ良くて、スポーツも出来て、勉強も出来て、しかも性格も良い非の打ち所も無い様なヤツだった。 正直、最初は憧れさえ感じたくらいである。 他のクラスメートより、隣の席ってだけで、少し、ほんの少し早く仲良くなったのは事実だった。 「ノンちゃん。運命って信じるかい?」 どこで僕の家でのアダ名を知ったのだろうか… ヤツは翌日には、僕の事を家族しか言わないアダ名で呼んでいた。 兎に角、?と付くような質問に首を傾げ曖昧に返事したのは覚えている。 それが何かのスイッチだったのだろう…
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