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俺達は今、町のオモチャ屋さん「緑や」でバイトしている。
「おーい!!!!元気ー。暇だから手伝いしに来てやったぞー」
周りを見渡しながら思った。
「それにしても今日は混んでるなぁー」
すでに俺は手伝いをしに来たのを後悔している。
レジで忙しそうにお客様に対応しているロン毛で金髪、耳にはピアスが何個もついてる、いかにもバンドやってますって奴が俺の事を見るなりいきなり駆け寄って来て、抱きつきながら言った。
「うお!!!!優ーー!!!!!やっぱりお前は親友だーー!!!!」
「わかったから、離れろって…」
「やっぱ愛に頼んで良かったわー!!!!「私が頼めば優は絶対来る!!!!」って言ってたからさ-!!!!そしたら本当に来るんだもんなー!!!やっぱ愛は優の事ならなんでもわかってるんだな?……………あっ!!!!!」
俺は睨み付けた。
「おい…元気…それは一体どういう事かな?」
「やべっ!!!!お客様が待ってるから、レジ戻るわ!!!!じゃ!!!!」
「おい!!!!元気!!!!ちょっと待てよ!!!!」
こいつは高山元気(たかやま げんき)俺たちと同じ21才で俺の親友。
元気は昔から目立ちだがりで高校卒業して、すぐ上京してバンドを結成!!!!!…そこまでは良かったものの、全く売れず、バイトの毎日に挫折してまた地元に戻ってきてフリーター。
まさに糞野郎って奴です。
「まあまあ、良いじゃない?さあ、早くユニフォームに着替えて私達も行きましょ?」
「愛…てめぇも俺をはめたって事だよなー…」
「えへっ?バレたぁ?」
「…コロス」
「ごめんなさーい!!!!!」
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