小咄的な何か

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小咄的な何か

男は水辺を歩いていた。 水中から独りの女性が微笑みかけた 男は驚き、逃げようとした 「ちょっと待って。」 美しい声が彼を捕らえた。 振り返った彼は、驚いた 彼女は水そのものだったのだ 水辺の水は、彼女自身でそれ以外でもなんでも無いのだ。 「あなたに、私が見えてるのね。」 彼女はとても嬉しそうに話しかけた 「嬉しい。でももうさよならね。」 そう言うと、一気に悲しい顔になった なんで? そう言おうとした所で、彼女はいなくなっていた ふとみてみたら、人間が埋め立て作業をしていた。 水中にいた彼女は あの下に閉じ込められてしまったようだ。 終わり
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