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「どう、思う?あいつ。私はもう、完全に狂っちゃったやつにしか思えないんだけど」 皆の所に行くなり、私は口を開いた。 あの、バカの話しに付いていけない。頭が狂っている。 まぁ、狂っていようが、使える人間なら良いんだけど。 もし、使えない人間なら、やつらに連れだしてもらうだけだ。 「俺としては、ちょっと怪しいな。やっぱ、あの服装が気になる」 口を開いたのは、白髭を蓄えたそろそろ初老を迎える男。 服装は、私と同じもの。しかし、年期が入っていて、所々ほつれていたり破けていたりしている。 ここのリーダーで、皆から茂さんと呼ばれて慕われている。 「ええ、そうね。あの服装に私も目がいってしまう。 けど、それを省けばただの妄言者。でしょ?」 「ねぇ。えーと、朔斗君だっけ?他に何か持っていないのかな?」 恐る恐る手を挙げて言うのは、藤原 明(フジワラ アキ)。 ポニーテイルの黒髪、少し童顔な私と同い年の男。少し頼りないけど、一応ここの副リーダーだ。 「はぁ!?なに、あんた信じるの?あいつのこと」 「僕は、少し。やっぱり、あの服が一番気になる。 だって、そうだろ?見た感じ、あんな素材ここにはない。と言うか、初めてみる。他に、無いかな?もし仮に、本当に彼が違う世界から来ているのなら、僕たちが見たこともない物を持っているかもしれない」 そう言うと、明は立ち上がって桜庭の所へ近づく。 「やぁ、朔斗君。僕は、藤原 明。ここの副リーダーを勤めている。よろしく」 「は、はぁ。よろしくお願いします」 「ねえ、朔斗君。他に何か持っていないかな?君が言う、違う世界の物を」 「そうですね」 明の質問に、桜庭は服のポケットに手を突っ込んであさぐり始めた。 「えーと。携帯、腕時計、財布、鍵、ボールペン、カメラ、ガム。 あ!レシート!どうですか。これなら、日付が書いてあるから、信じてもらえますよね?」 地面に、細くて薄い機械や丸い時計が付いている銀色の帯のようなやつ、細長い布?の入れ物。 色んな鍵がぶら下がるホルダー、少しおかしなボールペン、小さくて四角いレンズのある機械、やたらとおかしな細長い四角のもの。 そして手に持っている、文字がびっしりと書かれた白い紙切れ。
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