パイプ~序章~

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「容疑者コードディディアムを取り押さえた」 「俺達パイプは何もやってない、なのにどうして捕まえるんだ」 「それはお前らパイプがテロの犯人だからだ」 「だから俺達はやってないっていってうっ…」 「黙らないともう一発いっとくか?」 「クソ…野郎が…ぶっ…」 「ファリーさん、そろそろやめといたほうが」 「いいんだよ、こいつらはテロの犯人、それを俺達が捕まえて、尋問してるだけだからよ」 「ぐ…がっ……あ…」 「だからいいんだよ、それじゃあそろそろ連行しようか」 「俺達…パイプは……」 「ハッ、なんか言ったか、ホラもう一度いってみ」 「俺達はやってない…、やってない……やってない!!」 オペレーターとして、数々の仕事を共にしてきた仲間が、マイクを通して自分の耳に入ってくる、必死に訴えているのに対して、警察はなにも調査せずに、次々とパイプを逮捕していた。 なぜ警察はなにも調査せずにパイプを逮捕したのか、それはパイプが運んでいた小包が、警察にいくつも取り押さえられ、証拠がすでに揃っていたらしい。 こうして、パイプの影はビルから消え、使われなくなったパイプの道はそのまま崩れることなく繋がったまま、ビルに残された。
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