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炎帝と呼ばれたのは、深紅のローブに身を包んだ少年だった。漆黒のローブの少年と違い、彼はフードを被っておらず、素顔がむき出しだった。輝かしいほどの金髪に赤い瞳……彼は、見るものを魅了する顔立ちをしている。若干背が低く、性格に問題があるのが残念だ。とにかく残念だ。
「言われなくとも」
漆黒の少年は深紅の少年、炎帝に向かって微笑むと魔物の大群へと向かっていった。
「炎帝様!!なにを考えておられるのですか!?あんな子供を戦わせるなど」
漆黒の少年がいなくなると、青年は炎帝に詰め寄った。
「アイツは俺と同い年だ。別に構わないだろ??」
「普通の子供と貴方を一緒にしないでください」
「普通の子供ねぇ……お前は馬鹿か。アイツが着てるローブを見ればわかるだろ」
「それがなに……あ!!!」
ドゴーン!!!!!!
突如まばゆい閃光と共に、凄まじい爆音が響いた。
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