~プロローグ~

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「じゃあ、また明日~」 「じゃあね~」 「ごきげんよう」  軽く挨拶をして、自分の教室から出て行く。友達から返ってくる挨拶に軽く手を振って答えた。  いつもの放課後。  帰宅中や部活に向かう生徒が校庭に溢れている。そこかしこで女の子の可愛らしい声も聞こえてきた。  まぁ、女子校だからね。女の子しかいないのは当たり前なんだけどね。  しかも、そんじょそこらの女子校じゃないんだよね。  政治家のお嬢さんもいれば、旧華族のご令嬢もいるし、警察上層部や防衛省、自衛隊に海上保安庁上層部のお嬢さんもいるって言う、全国屈指のお嬢様学校なんだよねぇ。 「ひめ~!また明日~」 「またね~」 「ひめ!うちの部活に絶対に入らないのね!?」 「入らないって行ってんじゃん。…三年間も聞き続けると自分が帰宅部なのがイヤになってくるよ……」  まぁ、お嬢つっても皆が皆、ごきげんようとかお茶会に勤しんでる訳じゃない。普通に勉強して、部活して遊んで帰る。そんな感じ。 *
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