125人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
目の前が真っ白になった。
吐き気や頭痛、それに立眩みまで。
変だ俺、絶対に変なんだ。
だけど、何も考えられない。
頭の中も真っ白だった。
……何でこんなことになったんだ?
俺はただ、全てを、全力を出し切っただけなのに。こんな結果を迎えることになるなんて。
俺はこんなこと望んでいなかったし、
嬉しくもない。
信じて貰えなかった事実がとても辛かった。
だから、かな?
一瞬で全てが怖くなってしまった。
一瞬で全てが信じられなくなってしまった。
俺が俺であると思える唯一の存在だったはずの『相棒』にさえ。
…心が、開けないかもしれない。
この場所まで辿り着くために長い時間がかかったのに、崩れるのはなんて一瞬の出来事だろうか。
怖くなったと同時に、俺の中に確かにあったはずの情熱さえ消え失せた気がする。
――その瞬間、何だか俺は生きている意味さえ分からなくなってしまったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!