The cause of the darkness

2/2
125人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
   目の前が真っ白になった。 吐き気や頭痛、それに立眩みまで。 変だ俺、絶対に変なんだ。 だけど、何も考えられない。 頭の中も真っ白だった。 ……何でこんなことになったんだ? 俺はただ、全てを、全力を出し切っただけなのに。こんな結果を迎えることになるなんて。 俺はこんなこと望んでいなかったし、 嬉しくもない。 信じて貰えなかった事実がとても辛かった。 だから、かな? 一瞬で全てが怖くなってしまった。 一瞬で全てが信じられなくなってしまった。 俺が俺であると思える唯一の存在だったはずの『相棒』にさえ。 …心が、開けないかもしれない。 この場所まで辿り着くために長い時間がかかったのに、崩れるのはなんて一瞬の出来事だろうか。 怖くなったと同時に、俺の中に確かにあったはずの情熱さえ消え失せた気がする。 ――その瞬間、何だか俺は生きている意味さえ分からなくなってしまったんだ。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!