2人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
龍間の学校では2年生で文理にクラス分けされる。理系くらすは3クラスしかなかったので、去年と同じような顔が見える。
龍間が自分の席に着く前に、
「おう、大石も8組か」
と、声がした。
龍間が振り返ると伊藤、加西、平島がよってきている。
「また、一緒のクラスやん」
龍間は自然と笑顔がこぼれる。
3人は高校1年生で初めて同じクラスになった。それからずっと同じクラスである。
「お前らも国公立志望なん?」
と、龍間が聞く。
「いや、そんなことないで。理系やったら国公立でも私立でも一々クラスわけたりせぇへんやろ」
加西がすぐに反応する。
加西は同じテニス部だったのでよく遊びに行ったりしていた。
それから龍間は何気ない会話で盛り上がり、気づくと教室は人でいっぱいだった。
最初のコメントを投稿しよう!