prologue

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「桜さんと禍諏騎(かずき)さんですか?」 シークは仏壇の前にいる零を見てそう言った 「そうだな、もう300年以上も前に死んじまったな…」 零は悲しそうに言った、零は妖怪のため殺されない限り死なない、桜とは零の血の繋がりのない妹だ、禍諏騎は零の相棒的な存在だった人物で二人共人間だった 「もうそんなに経つんですね…」 シークも悲しそうな顔をした、シークは零と禍諏騎が依頼中に出会った吸血鬼の始祖だ、なので桜も禍諏騎も知っている 「あの依頼から色んなことが起きたな…」 零はシークと出会った依頼の後に起こった出来事を思い出した、禍諏騎が桜が好きだから結婚したいと言って零にボコボコにされたけど桜も禍諏騎が好きだから仕方なく結婚を了承して、シークも呼んで数人だけで結婚式を挙げてまた零が禍諏騎をボコボコして、零がシークが入っている世界政府のNo.ⅩⅢに入ったり、桜が子供を産んだら零が喜びながらまた禍諏騎をボコボコにしたりをした 「あれ?禍諏騎をボコボコにした記憶しか無いや」 零はそう言って笑った 「かわいそうですね…」 シークは心からそう思った、シークは何年か経った後に世界政府が世界連合になって軍隊が解散になったので零の家に住んだ 「禍諏騎からは色んなこと教えて貰ったからボコボコで済んだんだよ、普通の人なら殺してるしな」 零はそう言って笑った (笑い事じゃ無いですよ…) シークはそう思った瞬間 パァー 零の下に丸い円が浮かび上がった 「シーク来るな!!俺は絶対に戻って来る!!それまでは鬼龍組を頼んだ!!」 零はこっちに来ようとしたシークを止めてそう言った 「絶対ですよ!!絶対戻って来て下さい!!それまでは鬼龍組を守りますから!!」 シークは円の外で零にそう言いながら泣いた 「解ってるよ、じゃあ行ってきます」 シュンッ 零は最後にそう言って消えた、後に残ったのはシークが泣き声だけだった…
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