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講義を聞き終わり、俺はいつもの通り七奈の家にいく。
2年前に自分が守れなかったものの重さを感じながら。
「こんちはー。」
「あら、きたの?圭一くん。ちょっと話があるのよ。」
線香に火を灯し、燃え始めたら消して彼女の仏壇に上げた後、言われた通りにちょこんと座る。
「あのさ、圭一くんさ。もう、ここへはこないほうがいいよ!七奈も心配するからさ。貴方は貴方の道をいきなさい。」
俺はそういわれ、そうですね。とだけ返答して明日からは来ないと決めた。
もちろんアッサリ決めた訳ではない。
彼女の「貴方は生きて」という言葉を実行するためだ。
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