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風紀委員長の憂鬱
「くそ、まじ死ねあのクソマリモめ。人の仕事増やしやがって琵琶湖に帰りやがれ。」
この学園の風紀委員長である神宮時雨はたたでさえ恐ろしい顔をさらに恐ろしい顔に歪めていた。
「何をぶつぶつ言ってるんだ?気持ち悪いぞ。ついにバカになったか?前々からバカだとは思ってたが、」
副委員長である彼は呆れた顔で委員長である彼を見やる。
「黙れ。」
「はいはい、まぁ俺はこれから家元に呼ばれてるからな少しの間開けるぞ。」
「へーへー、それもう5回は聞いたぞ。」
「正しくは4回だがな。」
「チッうっせーなさっさと行けよ。」
「言われなくても行く。」
じゃあなと手を振ってでいくのを見届けると彼は光の速さで机に突破した。
副委員長である奴が居なくなれば居ない間の仕事は俺の方に回ってくる。もともと仕事が多いと言うのに転校生であるあのマリモへの苦情だのの書類を整理…。
俺を疲労死させる気か?
-コンコン-
扉を鳴らす音がして机に突破していた体を起こすとどうぞと声を掛けた。
「失礼します。」
男性にしては高めのアルトだった。
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