♯2

3/9
前へ
/57ページ
次へ
「あははは…、ぷ、これは…! ぷっ、ははははは!!!!」 パラパラと腹を抱えながら豊玉発句集を読む刹魔。 鬼が居るとも知らずに。 「テメェ…、何やってんだよ…」 真っ青になりながらこちらを睨む土方と、何がなんだか解らないという表情をしている近藤。 「はっ!これは新撰組局長様!」 と言い豊玉発句集をペイッと投げ正座をする刹魔。 「テメェは何してるんだよ! よし、そこに直りやがれ! 切腹じゃァァァアアアア!!!!」 やばいやばい、豊玉さん本気で怒ってるよ。 これは一つ泣き真似でもしてようかね。 「全部聞こえてんだよォォオオオ!!!!」 あれ?独り言だったのに? 「まぁまぁ歳、折角新撰組に入りたいという子を殺しては駄目だよ。」 や、優しいぜ近藤さん!!!! 「ったく、わかったよ!」 刹魔は死ななくてすみ、パアッと明るくなった。 「あ、知っての通り私は新撰組局長近藤勇だ。君は?」 「あ、木蛇利刹魔です」 頭を深くさげる。 悪魔でも最初が大切だよね。 .
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

129人が本棚に入れています
本棚に追加