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「あははは…、ぷ、これは…!
ぷっ、ははははは!!!!」
パラパラと腹を抱えながら豊玉発句集を読む刹魔。
鬼が居るとも知らずに。
「テメェ…、何やってんだよ…」
真っ青になりながらこちらを睨む土方と、何がなんだか解らないという表情をしている近藤。
「はっ!これは新撰組局長様!」
と言い豊玉発句集をペイッと投げ正座をする刹魔。
「テメェは何してるんだよ!
よし、そこに直りやがれ!
切腹じゃァァァアアアア!!!!」
やばいやばい、豊玉さん本気で怒ってるよ。
これは一つ泣き真似でもしてようかね。
「全部聞こえてんだよォォオオオ!!!!」
あれ?独り言だったのに?
「まぁまぁ歳、折角新撰組に入りたいという子を殺しては駄目だよ。」
や、優しいぜ近藤さん!!!!
「ったく、わかったよ!」
刹魔は死ななくてすみ、パアッと明るくなった。
「あ、知っての通り私は新撰組局長近藤勇だ。君は?」
「あ、木蛇利刹魔です」
頭を深くさげる。
悪魔でも最初が大切だよね。
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