∽1∽ 15の朝

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待つ事数分で、リオはすぐ辞退?を申し出てきた(早ッ!)。 「………やっぱ、歩いて帰る」 「おい、馬鹿か?何日かけて帰るつもりだよ?」 「やっぱ、ヤだ」 「何が」 「だって、お前の兄貴ってよ………」 「兄貴が直接来るんじゃないぜ、多分。多分じゃねぇけど」 「それでもさ……」 「……………いいから、待ってろって。そんなん、俺は気にしねぇよ」 「いや、お前が気にしてもしなくても、だろ」 「いいから、待ってろ」 「だから………」 「いいから待ってろ」 「…………………」 リオは観念したらしく、ベンチに座る俺の隣に座った。 これも幼なじみだからか腐れ縁だからか、何となくオーラみたいなので解る。 なんか気落ちしてる。 いや、フツーに誰がどう見ても解るかもだけど。 けど重大な点として、とりあえずこのリオっていう奴は、まず簡単には感情表現てのをしない。 で、だから、いわゆる他人なオトナとかにはよく誤解されて終わる。 本人も本人で、その誤解を解こうって気も特に持たないから、ますますめんど――考えものな訳だ。 つか、そもそも俺が何でそこまで考えてんのか、だけども。 またしばらくして、またリオは立ち上がって言いやがった。 「……やっぱ歩いて帰る」 「待てってゴルァ」 思わず変な声が出た。 変声期とは関係ないけど。 リオは今度は決意が固いらしく、ずんずん歩いていった。 しかもスルーかよ。 「待てって!」 それもシカトされた。 とりあえず追っかけて飛び蹴りをかまして止めた。 「何すんだよ!」 「待てっつったら待てよ。このチビ」 「うるせぇよメガネ!」 「メガネで何が悪いんだよ!」 「ならチビで何が悪いんだよ?」 ……………………………………………………。 とりあえず落ち着く事にした。 .
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