記録.1 [出逢い]

11/16
前へ
/87ページ
次へ
数分後。 教室のドアが開く。 [ガラガラガラ] 教室に入ってきたのは 坊主にクロスの剃り込み、 ミヤタ リュウジ 宮田 隆二だ。 茅道が宮田に詰め寄る。 「宮田!…他の奴等は?」 宮田が答える。 「全員、学校行くのが面倒臭いっつって家に帰った」 宮田は自分の席に腰掛け、 ポケットから煙草を取りだし火を付けた。 「そんで?あの先公に尻餅つかされたってマジなのかよ?」 宮田は煙を吐きながら言う。 「あぁ…」 「!?……ホントかよ?どうも信じらんねぇな。じゃあ、あの日高っつー先公はどうしたんだよ?」 茅道の発したその名前に宮田は目を見開いた。 「!?…あいつの名前、日高って言うのか!?」 「なんだ?名乗りはしなかったのか?」 茅道を無視して、宮田は質問を続けた。 「し、下の名前は!?」 「ど、どうしたんだよ急に」 「いいから下の名前だよ!」
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加