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「はぁ?」
茅道は宮田の話を聞いて笑う。
「ハハハ!ないない。『黄紅蒼族』の初代っつったら、クスリとかヤクザとも関係あってタイマンの喧嘩じゃ一度も負けたことねぇって噂だろ。んなわけねぇって」
栗仲も手を叩きながら笑った。
「そうだよ、宮ちゃん。あのふざけた先公が初代総長なんてあり得ないよ」
いつまでも笑う二人をよそに宮田は話を続ける。
「お前ら、あいつの首元見たか?」
また話す宮田に二人の笑いは止まった。
「…首元?んなとこ見てねぇよ。…どしたんだ?」
宮田は拳を握りながら話す。
「少ししか見えなかったが、あいつの首元に刺青があった。あの時は思い出せなかったが今思い出したぜ。ありゃ間違いなく『黄紅蒼族』のだ。兄貴の右肩にも同じもんがあった。白い大蛇の刺青が…」
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