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人数は2人だが構うことなく、日高は黒板に大きく自分の名前を書いて自己紹介をした。
「えー、今日からこのクラスの担任になった日高 白巳です。よろしく」
[シーン]
物音ひとつしない静寂。
その静寂を割ったのは栗仲 神打だった。
「よろしくお願いします。メダカ先生」
日高は疑問に思った。
「メダカ?俺はメダカじゃなくて日高だぞ?」
すると、栗仲は黒板を指差した。
「だって、日高の〝日〟の線が一本多いですよ?」
「えっ?」
日高が振り返り黒板を見ると日高の〝日〟が〝目〟になっていた。
「うわっ!?ホントだ!サンキュー。…えっとぉ…」
「栗仲です。栗仲 神打。よろしくお願いします」
栗仲は軽く会釈する。
「おぉよろしく。サンキュー栗仲!」
日高は黒板の〝目〟を修正した。
そんな中、茅道が小さな声で栗仲に話しかけた。
「おい、栗仲。こんな新米先公と話なんかしてんじゃねぇよ!」
すると栗仲は、
「いいじゃんか、どうせこれからたっぷり虐められるんだから。最初ぐらい教師らしい思いさせてあげても」
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