記録.1 [出逢い]

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日高の中の若き血が蘇る。 「こうしちゃいられねぇ!俺、その倉庫行ってくるわ!」 ドアの方に走ろうとする日高に栗仲が言う。 「おっとっと。だから行かせないように俺らがいるって言ったじゃないですか。メダカ先生」 栗仲と茅道が立ち上がる。 だが、日高は教師らしからぬ発言をする。 「バカっ!誰が止めるか!見に行くんだよ!ケンカなんてここ最近全然見てねぇからさ。お前らも行くか?」 栗仲と茅道はその言葉に驚いた。 栗仲が日高に問う。 「あれれ?怒んないんですか?」 その問いに日高は大きく返す。 「怒るわけないだろっ!ケンカなんて日常茶飯事だよ!それより早くしないと終わっちゃうだろ!俺、先行ってるからな!」 そう言って日高は教室を出ていった。 「お、おいっ!!」 茅道が止めるがもう遅かった。 「栗仲、いいのかよ?あいつあんなこと言って喧嘩止めに行くつもりかも知んねぇぞ?俺らも行かねぇとっ!…おい聞いてんのかよ!」 「…ふっ」 「なに笑ってんだよ?」 「いや、今回の先公は…虐めがいがあるなぁと思ってさ」 また栗仲が不気味に笑う。
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