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日高は学校の階段を急いで駆け降りる。
その階段を降りる途中、教頭とすれ違った。
「ひ、日高先生!?そんな急いでどこへ行くんですか??まだHRの時間ですよ?」
日高は一度立ち止まり、教頭の目を見ながら話した。
「今からケンカを…じゃなくて、忘れ物を家に取りに行くんですよ!ちょっと大事な書類忘れちゃって。じゃ俺急ぐんで!」
そう言って、また走って日高は教頭の視界から消え、階段を降りる。
日高のいなくなった階段で教頭が一人、
「忘れ物ですかぁ。なんでそんなわかりやすい嘘をつくんですかねぇ…。お前がそんなに走り回る時はケンカの時だけでしょう。日高、あの時の屈辱忘れませんからね」
小さく言葉をもらした。
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