過去編:ロココノギイセ

5/17
前へ
/31ページ
次へ
ロココノギイセ 「そういえば自己紹介がまだだったな。 私はロココノギイセ。 敵に幻を見せる事のできる幻想魔物だ。 本来魔物は魔王に従わないと いけない訳なのだが 魔王と気の合わない私は この森で魔王と人間から隠れて ひっそりと暮らしている。」 スライム 「僕はスライム。 魔王様に嫌々と従っていた所を ロココノギイセに助けて貰った か弱い魔物だよ。」 ピカチュウ 「ピッピカチュウ!」 ロココノギイセ 「この魔物はピカチュウ。 人間共の乱獲から逃れた 数少ない生き残りだ。 私が人間共から匿っている。」 ピカチュウ 「ピカチュウ。」 スライム 「君達の名前は?」 少年 「俺は203番。」 少女 「私は1124番だよ。」 スライム 「…………え?」 ロココノギイセ 「君達は生まれた時から奴隷として 育てられた訳か………」 ピカチュウ 「ピカ………」 スライム 「よし、それじゃあ 新しい君の名前を考えよう! 君の名前はフタバちゃんさ!」 少女 「フタバちゃん?」 ピカチュウ 「ピカチュウ。」 ロココノギイセ 「君の名前はサトシにしたいらしい。」 少年 「サトシ………」 ロココノギイセ 「嫌か?」 少年 「いや、別にいいけど。」 少女 「私もいいよ。」 スライム 「じゃあ改めて。 フタバちゃん、サトシ君。 ゆっくりして行ってね!」 人間好きのスライムとピカチュウ。 魔物と人間と敵対している私。 そして元奴隷のサトシとフタバ。 この魔物と人間の家族で 楽しく暮らせるのか……… 私は心配していたが それは無用な心配だった。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加