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「……あの」
「はい?」
抽選の内容、わかった気がする。
だって、話の流れと、いま私が居る場所を考えると……。
「もしかして、もう一度お墓参りさせてくださるんですか?沖田総司……さんの」
おずおずと言えば、小百合さんは少し目を丸くして、それからふわっと笑った。
「はい」
……正直、複雑だった。
だって、何度も言うけど私が新撰組を好きになったのは、本当の本当に昨日の今日で。
しかも、特別沖田総司が好きというわけでもない。
それならば、もっと他に、この抽選を泣いて喜ぶ人たちが、たくさんいるんじゃないかと……。
本当に私なんかで良かったのかと、少し申し訳ない気持ちになる。
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