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「真琴?なんで急にここ開けたの?」
……というかそのピッキングの知識はどこで得たの?
「……血の匂いがしたから」
血の匂いを敏感に感じ取り、
さらにピッキングができる5歳児。
……この子は将来、大丈夫かしら?
……と、とりあえず真琴にこの死体を見せるのはよくないわ!
なんせ首をナイフで深々と切ってあって、部屋の真ん中から大量の血が広がっている。
トラウマになったらいけない。
「真琴、向こうに行きなさい」
「なんで?別に恐くないよ?」
…………えっ?
「なんで?」
と、流れからか考えもしない事を私は真琴に聞いてしまった。
すると真琴を死体を指差し、言った。
「これと道端に転がってるセミの死体、
………………なにが違うの?」
ダメだ!
この子は教育し直さなきゃいけない!
私の心配を他所に、
真琴は死体を見ながら
鼻歌で『七つの子』を歌い始めた。
ダメだ……
この子、猟奇的殺人犯の天才だ……
真琴に命の尊さを教えなければ
……と思う今日この頃。
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