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「よし、じゃあ注意点だけ教えるぞ?」
父さんが解説モードに入った。
「まず基本的な世界観、目標、ステータス、道具は○ラクエと一緒だ。
ちょっと違うのは魔法使うのに消費するのがRPっていうゲージになっていてそれは絶対に不変だ。レベル上がってもアイテム使っても最高値は増えない。回復はできるけどな。
……ちょい自分のRP見てみ?」
言われた通りRPを見てみると、
他のステータスが16とかだったりするのに対し、RPだけ600あった。
……これなら不変でも大丈夫か。
「ねぇ?RPってなんの略?」
「……まぁ、いいじゃん。
ちなみにおれは999だった」
はぐらかされた。
あと貴方にステータスMAXじゃないものがあるとは……賢さ以外はないと思う。
「まぁ次だ。パーティーは全部で5人だ。
そこは○ラクエとは違うな。
……まぁいつものメンバーが揃うわけだ。
あっ、真琴誘う時は瑠奈ちゃんが攫われてるって言ってやれ。アイツはツンデレだからなかなか仲間に入りたいっていい出せないだろうからな。理由作ってやれ。
……あと、ここには女の子はお母さんと泉しか来てないから」
「あっ、母さんと泉もいるの?」
「泉は召喚獣扱いだ。……そこはFFだな。
真琴が呼び出せるから楽しみにしときな」
「おぉ!マジ楽しみ!」
「あと、人の家に勝手に入るとイヤな顔されるから気をつけな」
「うわ~ヤダな~~~~
……タンスの中のものは?」
「勇者権力で押収できる」
「ヤダな~~~~~~」
権力使ってって……
希代の悪人だなおい……
「……そして最後にひとつ……」
……その時、父さんはやたらと真剣な顔になった。
何を聞かされるのかと俺は緊張し、
思わずツバを飲んだ。
「……玉座の後ろに階段あるだろ?」
父さんはその豪華な階段を指差した。
「あの奥で俺と母さん、一緒に国政のために働くから『絶対に!』入ってくるなよ?」
……はい?
「いいか?どうしても用がある場合は、階段をドンドン鳴らして登ってきて、ノックを2回やって、10秒後に入って来い。……わかったな?」
「わかったけど……
国政のためって……例えば具体的になんの?」
父さんは俺の質問に
≪パチッ≫っとウィンクしながら答えた。
「…………少子化対策さ♪」
そして俺は旅に出た。
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