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18歳になり、運転免許を取りに行った。
助手席に座る先生の声が聞き取れず、左耳が聞こえないことを話し《少し大きめな声で指導して欲しい》とお願いしたら…
それは、あなたの勝手な言い分です。
そう言われた。
最低な奴…そう思ったが《聞き取れないなら免許を取るな》そう言われても仕方ない。
その後、聞き取れないときがあっても、とりあえず《はい》と返事をして誤魔化すしかなった。
高校を卒業後、事務として就職した。
電話の対応をしてる横で誰かが話しかけて来ても、気配が無い限り私にはわからない。
聞こえる耳を受話器に当てると、他の音は拾えないからだ。
誰かからの電話なのか聞いただろ?
なんで無視するんだ!
片方の耳が聞こえないことを話す。
気まずそうな顔をし、無言の人もいたが…
めんどくせぇな!
そんな言葉を投げつける人もいたので、周りの迷惑も考えて辞めた。
それから、事務職には就かないと決めた。
世の中は敵だらけだ。
障害者に対し優しいふりだけをする《偽善者だらけ》なんだと感じた。
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