第2話 素直になりたい

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キョウの視線の先を見ると、当然、街の様子が見える。 ビルや駐車場、定食屋、コンビニ等がある、普通の街の景色だ。 しかし、もう日は落ちていて、ビルや店の明かりのみが闇の中を照らしている。 私は一体、何時間寝ていたんだろうか? 「お前、3時間くらい寝てたぞ。俺らが起こしてもなかなか起きなくてな…」 「…3時間も?…と、言うことは、」 今日、最後の授業が終わる時間は5時30分。 そこに、私が寝ていた時間をプラスすると… 「…8時30分。もうすぐ学校が閉まるじゃないか…」 曜日によって学校の閉まる時間は違う。月水金は9時、火木は7時となっている。 今日は金曜日だから、9時には学校を出なくてはならない。 ということは、あと有余が30分しかない訳で… 「ななな何やってんだ、バカキョウ!早く学校から出るぞ!」 「はいはい…焦って机の角に足の小指ぶつけたりするなよ。」 私が必要以上に焦っていたのか、キョウにそう言われた。 何か言い返そうかと思ったが、本気で机の角に小指ぶつけそうで怖かったのでちょっと落ち着くことにした。 私は地面に置いていた通学カバンの代わりに使っているリュックを持って帰り支度をする。 キョウのほうは既に帰り支度を済ませているようだ。
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