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「今日から、ここで生活してもらうことになると思う。」
勇羅はフランに確認を取るかのように言った。
「フランと申します。これからお世話になります。」
フランはうなずき、元気な声で頭を下げた。
「森で会ったんだ。一人で旅をしているって聞いたから、危ないと思ってな。」
「そう、運命かもね。私は蓮華っていうの。よろしくね、フランちゃん。」
そう言って、蓮華はにっこりと笑った。
「私、ここで占い師をしているの。何か困ったことがあったらいつでも言って。勇羅は頼りないから、ね。」
その言葉に勇羅は怒ったように言い返した。
「いつまでも、頼りないわけじゃないだろ。最近じゃ、剣帝勇羅って呼ぶ奴もいるくらい強くなったんだからな。」
そう言った勇羅の顔があまりにも子供っぽくて、フランはこらえきれずに笑ってしまった。
「ふふふっ、あっごめんなさいっ。」
「笑うなよ。蓮華といると調子が狂うな…」
「何か言った??」
「なんでもねーよ。まぁ、こんなんだけどよろしくな、フラン。」
「はい!!」
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