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「僕は、勇羅殿。あなたをとても尊敬しています。今まで、どんなにあなたの弟子になりたいと思った事でしょうか。」
その男、いや少年はまっすぐとこちらを見ていた。背中には弓と矢を背負い、その瞳には何も映ってはいなかった。表情をあまり見せず、淡々とした口調で話す。
「あなたは今まで、決して弟子を取ろうとはしなかったではありませんか。」
「こいつは、俺の弟子じゃない。フランは俺の大切なパートナーだ。」
勇羅は、一歩進み、冷静にかつ強く言い放った。
「大丈夫だ。俺が、フランを守る。」
その一言でフランは時が止まってしまったかのように感じた。
昔の私は弱かった。でも今の私は貴方と対等に、守りあえていると思っていた。私にだって、貴方を守れる強さがあるって信じていた。だけど…
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