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リクラーンの人々は俗に言う「天使」であった。
天使は人間を好まない。昔も、今もリクラーンの人々は人間を嫌い、下等な生物だと馬鹿にしていた。そのため彼女は、多くの人に非難された。
それまで遊び相手だった城下の子供たちとも遊べなくなった。
それでも彼女は人の世界に興味を持ち続けた。こんなにも彼女が興味を持った理由それは・・・ある人間の男。
その男がフランを恋に落としたのだ。普段人間の姿を見ることなどない。しかし、偶然にも彼女は人の世界をのぞいてしまったのだ。
一目見ただけで十分だった、たった一人の男に彼女は恋をした。
彼女は悩み、リクラーンから人間の世界に降りる事を決めた。単に興味があっただけでは、そこまでしなかったかもしれない。
そして、このことが一つの物語の始まりとなる。
ことの発端は一つの鏡であった。
ありとあらゆる世界を映し出す魔法の鏡。
リクラーンの宮殿の宝物庫に隠されている、この鏡こそがフランを変えるきっかけとなったのだ。
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