はじまり

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ピンポーン、ピンポーン 何回も鳴り響くチャイムに痺れを切らし 寝起きのういは少々怒り気味でドアの穴をのぞくと見知らぬ男性が一人ぽつんと立っていた 「どちらさまですか」 用心深くチェーンをかけ隙間から問い掛けると あたかも友達のような口振りでこう応えた 「開けて、今、大変」 まるで今言葉を知ったかのようなカタコト言葉 「…どういった御用達で?」 「とりあえず、開ける、うい」 何故名前を知っているのか問い掛けたかったが 頭の中でうっすらとこのまま外で話していると近所迷惑 という言葉がよぎった というのも現在朝の4時 渋々チェーンを外し 玄関で、という約束で入って貰った
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