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人伝いでタクちゃんにバレてしまったら……。
絶対無理。無理無理無理!
タクちゃんは私のことを“家が近くで小さい頃から仲良しの、最早兄妹みたいな存在”だと思っているのだ。
まずはこの関係をなんとかせねばならんのに、その前に想いがバレて振られるなどという負け戦だけはなんとかして避けないといけない。
舞は奈々と目を合わせると、困ったように眉を下げて椅子を戻して座りなおした。
よし、なんとか二人にはバレずに済んだ。一先ず安心。
いやしかし、舞がタクちゃんのことをねぇ。
ちょっと意外だけど、案外お似合いかも。
というか、私と舞とじゃ勝負にならない。八百長でもしない限り私に勝ち目がない。
なんか知らないけど、過去の話しみたいで良かった。
タクちゃんの鈍感っぷりに完敗! じゃなかった、乾杯!
おっと、そういやお弁当に手をつけていないことに気づく。
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