告別と誓いと

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告別と誓いと

昼休みに鳴ったケータイに驚愕した。 電話の相手は母さんで、その内容は佐藤先生が倒れたという報告。 それを聞いた途端居ても立ってもいられなくなって、電話を切ると同時に鞄を掴んで「うまく誤魔化しといて」とヤマトに最低限の伝言を残して駆け出していた。 病院は学校からさほど遠くはない。 走れば三十分ぐらいには着くはずだ。 走りながら一応美優にも連絡を入れておいた。 ショックを受けているのか数秒の間沈黙が続いたが、次に受話器から聞こえた言葉は「私も行く」というものだった。 「お前はちゃんと授業に出ろ。後で連絡いれるから」 「嫌! 絶対行く!」 「ちょ、美優!」 すでに電話を切られていて、無機質な機械音だけが残っていた。 ああ見えて頑固な性格をしているから、絶対学校を抜け出しているだろう。
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