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「でもさ、キスくらいしてよね…」
「男の子のほうがそんなんじゃ、私がリードしなくちゃじゃない」
「ご、ごめん」
心の中で今までのことに整理をつける上条。
「でも、今日じゃなくてもよくないか」
「な、なんでよ!!」
「だってさ、人生初の戦争の後に人生初の彼女にキスなんて身も心もめちゃくちゃだよ」
「確かにそうかも知れないわね」
「だからさ、もっと気持ちの整理をつけてからでいいか?」
「うん、いいわよ」
「サンキューな、美琴」
「あ、うん。と、当麻」
しばらく黙りこむ2人。一体2人は何を考えているのだろうか。
「とりあえず今日は帰れよ」
「白井に学校休んだ理由うまく伝えてくれよ」
「確かにあいつに知れたらヤバいわね」
「ああ、きっと上条さんは殺される」
今はしっかりと現実に向き合っていた上条。
「んじゃ、またな」
「またね」
最後の言葉を交わし、御坂は上条の寮を後にした。
上条はいつの間にか眠りについていた。
次の朝から上条の普段の日常がやっと幕を開けようとしていた。御坂との…新しい日常が。
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