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「お、元気になったみたいだな」
しかし、まだ御坂が何をしていたのか気付いていない上条だった。「な、なんでアンタがここにいるのよっ!!」
「なんでってここは上条さんの家ですよ?」
「そ、それはそうだけど…」
「でさ、御坂それなに持ってるの?」
「え、えっ!?」
「いやー、これは私がもらったラブレターよ」
「へぇー、御坂ってやっぱモテるんだな」
(それはアンタでしょ)
「やっぱ御坂みたいなお嬢様と俺みたいなやつじゃ場違いだよな」
「そんなことないわよ」
「御坂にだって好きなやつくらいいるだろ?」
「そ、そりゃいるわよ…」
(はぁー…こんなんじゃ当分気付いてくれないか)
「だったら俺になんか構うことないぞ。御坂は凄い良い性格してるし。ロシアまでわざわざ助けに来てくれるくらいだしな」
「そ、それはアンタのこ――」
「そういや、御坂宛のラブレター見てみたいな」
「嫌よ、別にアンタに見せてどうこうなるわけじゃないし」
「減るもんじゃないんだし、少しくらい見せてくださいよー御坂様ー」
と言って強引に御坂の手からラブレターを取ろうとする上条。
「っん~、やめなさいよ」
「いいだろっ!!少しくらい」
「きゃっ!?」
「ぐわっ!?」
上条が体制を崩し、御坂に覆い被さるような状態になってしまった。
「ちょっ、バカ、どきなさいよっ!!」
「あ~わりぃわりぃ。」
この状況に動揺している御坂を見た上条は…
「チャンスっ!!」
「あっ」
上条に御坂のラブレターを取られてしまった。
「ん?なんだこれ、これって俺が前にもらっ――」
その瞬間、上条に二億ボルトに近い高圧電流が放たれた。
すかさず右手をかざす上条。
「いきなりなにすんだよ!!」
「それはこっちのセリフよ!!女の子にこんなに乱暴にするなんて…」
「ご、ごめん御坂」
「分かればいいのよ」
「でも、御坂さんも謝る必要があると上条さんは思うのですが…」
「それについては悪かったわね。でも、私にモテるとかよく言えるわね。私なんかよりずっとモテてるじゃない」
「うちの学校には変な物好きが多いんですよ」
「いや、アンタを好きな人は、みんなアンタをカッコいいと思ってるわよ…多分ね」
「そう言って貰えると嬉しいです」
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