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「星がどうかしたの?」
もしや聞かれてた?
「うひゃっ?!ごめん、なんでもない!おはよう!!」
不意打ちに弱いA型の俺。
びっくりして変な声出たし!
「ふぅん。なーんか傷つくなぁ、その反応」
いつだって涼しげで爽やか。
笑顔を絶やさない彼の、拗ねた表情は貴重だ。
思わずまじまじと見つめてしまう。
が、視線を逸らされた。
「だからごめんって、岳人ぉ」
南 岳人。
この爽やかイケメンの名前。
そして何故かそんな岳人は俺の友人だったりする。
片や平凡、片や人気者。
親衛隊なるファンクラブが存在する美形の岳人と一緒にいれば、大なり小なり恨まれたり妬まれたりした――ことは、ない。
改めて考えても、全然。
あれか、平凡過ぎて鼻も引っかけられないっていうやつか。
うう…ちょっと自分で言ってて悲しくなったよ…
「え?想は可愛いと思うな、俺」
「はぁ?どの辺りが?!」
「今みたいに、分かりやすいとこかな」
どうやらまた声に出ていたらしい。
恥ずかしいからなんとかならないものか。
口専用のチャックとかあれば欲しいな。
いやもう切実に。
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