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「で、昨日はあれからどうしたんだよ?」
「えっ、と…」
結局、5・6時限目もスルーして寮に帰ってこれからのアレコレとか考えてたら、うん。
朝になってましたっていうね。
話せば必ずアレコレの内容を聞かれる。
そうしたらこの性癖がバレてしまう。
岳人とは去年からの付き合いだが、俺のフェチのことは知らない。
知られたく、ない。
…ここはごまかす方向で!
「じゅ、授業免除たまってたから使おうかなって思ってさ」
嘘は言ってない、と思う。
なんてったって成績優秀ですから。
学年3位という、地味ぃーな感じに。
「ははっ、有給消化するリーマンかよ」
的確なツッ込みをありがとう、岳人。
ホッと胸を撫で下ろす。
「てっきり俺はどっかでドジやってるのかと思ってたぜ」
…一言多いです。
岳人はいつもなにもない所で転んだり、物にぶつかったりする俺を“ドジっ子”だと勘違いしてる節があるようで。
「おはようっ、三浦くんに…が、岳人くん」
「早いんでない?お2人さん」
どうかそのまま、なんて考えていると、教室に誰かが入ってきた。
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