初めてのお呼ばれ

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「うぅ…僕まだ眠いや」 袖口を引き上げた手でくしくしと目を擦る美少年が遊佐。 「おまえそれ、自業自得。手の込んだおかずばっかり作ってたからだろ」 その後ろを呆れ顔で歩いてくる男前が笛吹という。 2人は岳人の親衛隊。 その立場上、岳人の傍にいる俺を邪険にしそうなのだが。 「いいじゃない、今日は特別なんだもん」 「ほっぺた膨らませても可愛いだけですからー?な、三浦」 「‥ちょっ…!」 俺に敵意はないらしい。 とてもフレンドリーに接してくれる。 「へぇ、遊佐って料理得意なの?」 基本的にクラスは3年間持ち上がりだから、遊佐や笛吹とも2年目の付き合いになる。 でも、初耳。 まぁ遊佐は女の子みたいに可愛い外見をしてるから、違和感ないと思うな。 「(よかった、聞こえてなくて…)う‥んと、得意って言うほどでもなくて…その‥」 言葉を濁した遊佐はちらりと笛吹に視線を投げた。 肝心な所で照れ屋な彼の代わりに笛吹が答える。 「ああ。俺ら南 岳人様の親衛隊は毎日、お手製の弁当を持ち寄って皆で食ってんの」 「え!じゃあ笛吹も料理出来るんだ?」 .
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