それから

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「それはどういう事?」 問題としては点数の高いもの、低いものに難易度としての違いは無い。 なので、神威が言うように授業すらまともに出ていないうえ、明らかに勉強の出来なそうな光が正解を出す事すら信じられ無かった。 疑わしげに要が神威を見ると、神威は真剣な眼差しで要を見て言った。 「俺も気になって詳しく聞いたんだが、アイツの答案…どうやらその配点の高い問題だけきちんと過程も理由も書いてあって、他の配点の低い問題はおざなりな答えだったらしい」 「んー?それってつまり、アイツ配点の高い問題だけに絞ってテスト受けたって事?」 秋人が首を傾げながら要約する。 「ああ。風紀としてアイツに何か変わった事は無かったか、と聞かれたが…。アイツを反省室に入れた者からは特に何も報告は受けていない」 なら、光はどうやって配点の高い問題を知る事が出来たのか…。 「まぁ、アイツが留年せえへんって決まったんやし、今更グダグダ言う必要無いやん。自分、もうアイツと関わる事無いんやし」 そう言うと、要はこの話題は終わりといった感じで話を切り上げた。 .
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