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フレッドはひどく後悔した。
聞いたことのない精霊の書物だったので王城の書庫から勝手に本を持ち出した。
そこまでは別によかった。王城の書庫の管理はいつもいい加減だったから、王城に来る度一冊や二冊勝手に借りていたからだ。
今回借りた精霊の書物。召喚術の勉強になると思いパク…ゲフンゲフン、借りて、いざ読んでみるとそこに精霊との契約書が挟まっているのを見つけた。
精霊を召喚するために必要な契約書。
Cランク精霊との契約は誰が何人しようが関係ない。
契約書は国に許可をもらえばいくらでも発行できるようになっている。
それで…
好奇心からオレは精霊を召喚し、契約した。
そこから先は……正直思い出したくない。
精霊がとんでもなく厄介なものというわけでは無かった。
というか、その、…精霊にすら会ってない。
折角召喚した精霊を、
…変な剣士が食ってしまったのだ。
そいつは今、オレの後ろで延々と護衛のメグに話し込んでいる。
テーマは「勇者の定義」。
オレはこれから起こる戦争と契約書の後始末とコイツに頭を悩ませていた…
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