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…無敵で証拠を残さない天才。
遺体を運ぶこともせず間違いなくその場で死んでいるのに…犯人は目撃もされない。
ただの自殺サイトからの集団自殺か…とも思われていたが、年齢層の広さ、死に方、銃弾の種類で事件として扱われている。
ねらーや現代人からしたら、テレビの遊びなんじゃないか?と思うだろう。俺もそう思っている。
こんな事件はアニメやドラマの世界でしか通用しない。
ただ、犯人は天才を超えてただの神だな…と思った。
スゴいと思う尊敬なんかはない。
ただ、誰でも殺してしまう事に恐れを感じた。
人に神は捕まえられない。捕まえられるわけがない…
こんな厨二じみたこと考えてる自分も、谷幡と同等かな。思わず笑みがこぼれる。
「なんだ悠司ぃ、お前が犯人かぁ?」
いきなりニヤけた俺をからかう谷幡。
「無理だよ谷幡。悠司くんは今回のテストで380点ケアレスミスしてる。こんな男に完全犯罪なんてできないよ。」
「うるせえぞ、お前ら…」
そういえば自分のケアレスミス頻度もアニメやドラマの世界でしか通用しない数値な気がする。大体1つの科目の三割をケアレスミスで落としているんだな…
「ゴメンゴメン。次の期末は頑張ろうね?悠司君。」
「ケアレスミスのマイナス380点が無かったらクラスでビリなんてならなかっただろうけどな!!」
だから大声で教室でビリだと叫ぶな…!!
2人との会話はまたテストの話題に戻り、そのまま学校を出た。
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