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わりかし大きな門をくぐりぬけて館に入り、右手側にあるお母様の部屋の扉をコンコンとノックした。
ちなみにドアには〔Don't touch me!〕の文字。
…なんでやねん。
すると
「あら七海、来たのね~!」
バンと大きな音を立てて扉が開き、お母様が私を呼んだ。
いやいや、呼び出したのあんたでしょうに。
とは言わない私。
「お母様、大事な用ってなんですか?」
「あなた、今からお見合いなのよ~!
言い忘れててごめんね?」
はあ?
…落ち着け、冷静になれ、自分。
努めて笑顔で…
「お母様、聞いてないのですが…」
「うん。でも今言ったじゃない。」
冷静に…
なれるかあーっっ!!!
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