絶世

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絶世

世の中は嘘つきだって知ってる 知っていても まだ信じていたい 誰も信じないあなたみたいに 孤独にはなりたくないもの 聞かせてユリウス 破壊の調べ 胸底(むなそこ)に沈着(ちんちゃく)する 不快な泥を 根こそぎ砕(くだ)いてしまうような 美しさなんて要らないわ 夜明けのシリウス その焦(こ)がれる炎で この身を焼き尽くしておくれ 夢と後悔 希望も絶望も全て 無に帰してしまえばいい 幾多(いくた)の欲望を浴びた体を 受け入れる神などいないのだから
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