第一話:地下鉄ザラキ事件

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  「イッツミーマーリオー!」   俺が余りの暇さにマリオの声真似を助手に強制させていると、事務所の扉が開いた。彼は青い顔をしながら叫んだ。   「どんべーさん! マンマミーヤ!」   貴様もマリオ使いだったとはな……俺は舌打ちして奴の出鼻を挫いてやった。   正確には右ストレートで奴の鼻をぶん殴った。   「オアッオー!」   奴はヨッシーの叫び声らしき声をあげて床をのたうち回った。   なぜ俺がこんな暴挙にでるのかというと、奴が持ってくるのはやっかい事ばかりで、金にはならないからだ。   「へへ……事件だぜ、どんべー」   奴の名前は難手恋太(なんてこいた)、通称ナンテコ刑事。幼稚園よろこび組からの腐れ縁である。   「もうお前の依頼は受けん。殴るぞ」   「もう殴ってるじゃん……」   奴がへらへら笑うので俺はイライラしてテーブルの上にあったwiiリモコンで力任せに奴を殴打した。   「ぐえっぷー」   奴はやはりヨッシー系統の奇声をあげて倒れた。   「話だけは聞いてやる。どうした?」   返事がない。ただの屍のようだ。   「冗談はよせ」   返事がない。ただの屍のようだ。   ……   俺はおそるおそるナンテコ刑事の脈をとった。   ない。   死んでいる。   「へ、へへ……やっちまった……」   まさか自分の事務所で事件が起こるとはな。いよいようどん探偵どんべー様の出番というわけだ。   説明しよう!うどん探偵とはどんべえ(かき揚げ)にお湯を注いで待つ5分間の間だけIQ180の天才になれるというなにその金田一?という設定なのだ!   俺は死体を見つめながらいそいそとどんべえ(かき揚げ)にお湯を注いだ。   頭の中に知識が入り込んでくる……   浮き輪で太平洋横断を敢行した挙句あえなく溺死した母方のじっちゃん……   アフリカバイソンに乗って山田電気でiーPODを買った帰りに食べた豚肉が思いの外腐っていたとなぜか山田側に訴訟を起こしあえなく敗訴した父方のじっちゃん……   二人の偉大なるじっちゃんの名にかけて、この事件は俺が解決する!     「犯人は助手、お前だ!」   「ねーよwww」   その後、助手に通報されて俺は逮捕された。糞が。
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